水上青々翠 川蝉画賛
大徳寺大梅院の小林太玄老師の筆です。
お稽古にこの様な大層な掛物を使うのも何か?と思う気持ちもあり...
いや、今のこの時期にこの気持ちを...
と掛けさせて頂きました。
この水上青々翠 元来是浮萍と続く。
水面が美しく青々と見えるが、その正体は根のない浮き草に過ぎない。
しかし、見え方を変えると定めない無情の世にあって、鮮やかな生命の
発露を発見した感嘆もある。
世の価値観に囚われぬ自由人の生き様を見る。
『萍』は『浮き草』の意味。
このような、奥深い禅語との画賛で...
そして今日の道具の取り合わせ。
今日のお稽古は、まず私のお濃茶の御点前で客人のなり方を
お稽古して頂きました。
お菓子の取り廻し、お茶の頂き方、お道具のお尋ねの仕方、拝見の仕方等です。
丁度3名なのでバランスが良いのです。
正客、次客、お詰とそれなりに役割分担が決まります。
本日は6月30日。世間でいうと大祓の日。
通常6月30日と12月31日は、けじめの日。毎年キッチンとか普段お掃除を
しない処もこの日にはピカピカにしたくなる日。
明日からは7月。そして今年も下期を迎えます。
そういう日を前に、京都では、この日に『水無月』』を食して夏越の祓えが
行なわれていた様です。
水無月の上部にある小豆は悪魔祓いの意味があり三角形の形は暑気を祓う氷?
を意味してるのだそう。
丁度1年の折り返しにあたる、6月30日に残り半年の無病息災を意味して...
お濃茶を頂いてまずはリラックス。
そして後は、薄茶の御点前を割稽古で〜。
生憎、一生懸命力が入り過ぎて、証拠写真を撮る暇がありませんでした。
皆さんも、暑い中足をしびれさせ、途中休憩をしながらのお稽古。
しかし、とっても熱心でござる。
まっこの調子で行くと将来有望かも???
ひと月に一度の貴重なお稽古ですが、教える本人も習う方も
一体になり、何かを共有出来ると言う事が素晴らしい事であり
これからも精進あるのみ...